2024.06.04
フィギュアスケート選手の治療とケア
2024.06.04
現代の忙しい生活スタイルや不適切な姿勢などの影響により、背中の痛みや急な筋肉の痙攣が起こることがあります。このような状態を一般的に「ぎっくり背中」と呼びます。
今回は、ぎっくり背中の症状、原因、対処法について詳しく解説します。
ぎっくり背中の主な原因は、以下の要因によって引き起こされます。
突然の激しい運動や無理な姿勢の変化、重い物の持ち上げなどが、背中の筋肉に負担をかけてぎっくり背中を引き起こす原因となります。
長時間の姿勢維持や重労働による筋肉の疲労が蓄積し、筋肉が緊張したままになることでぎっくり背中が発生することがあります。
ぎっくり背中の一般的な症状は以下のようなものがあります。
ぎっくり背中は突然起こることが多く、背中の一部または広範囲に激しい痛みを感じます。痛みは急激に現れることがあり、動作や姿勢によって強まることもあります。
ぎっくり背中では、背中の筋肉が痙攣したりこわばったりすることがあります。筋肉の緊張によって背中の動きが制限され、痛みが増すことがあります。
ぎっくり背中の症状によって、背中の動作に制限が生じます。特に前屈や回旋運動が制限されることが多く、物を持ち上げたり、体をひねる動作が難しくなることがあります。
背中だけでなく、腰や臀部、下肢にも痛みを放散することがあります。これは坐骨神経が圧迫されることによるもので、坐骨神経痛と似た症状が現れることもあります。
一部のケースでは、ぎっくり背中の症状が長期化したり、再発することがあります。特に適切なケアや予防策を取らなかった場合や、リハビリテーションを怠った場合に起こりやすいです。
動かずに安静にすることで痛みを和らげましょう。
痛みや腫れを軽減するために、氷や冷却パッドを痛む部分に数十分間置くことが有効です。
温湿布や温熱パッドの利用を検討しましょう。温めることで筋肉の緊張をほぐし、痛みを軽減できます。
痛みが出ない範囲で軽いストレッチや運動を行います。徐々に筋肉をほぐし、動きの範囲を広げていきましょう。痛みが強くなったり、悪化したりする場合は中止しましょう。
炎症がある場合は、痛み止めの飲み薬や湿布を使用することで症状が改善します。
ただし、飲み薬などは消化器への副作用が懸念されるため、短期間の使用もしくは専門家へご相談ください。
急性で痛みが強い場合、痛みを取り除くためにステロイド注射は効果的です。
痛みのある部分に注射をすると、1〜2ヶ月程度は症状が改善することが多いですが、痛みが再発する場合も少なくありません。
注射を打つ効果的な期間や回数など注意が必要ため、担当ドクターとよく相談されることをオススメいたします。
ストレッチや筋トレのリハビリテーションは、即効性はありませんが、中長期的に見ると効果が高いという調査報告もあります。身体の痛みに配慮して正しいリハビリを行うことで、怪我の回復だけでなく予防にも有効です。
痛みがある部位の周りの筋肉や筋膜をほぐしたり、ストレッチすることで血流を改善させ、痛みを緩和させます。
ご自身で正しいやり方がわからない場合は、専門家へ相談することをオススメします。
薬物療法やリハビリでは改善が見られず、症状が悪化してしまい日常生活に支障をきたしてしまうぐらい痛みが強い場合は、手術を行うケースもあります。手術は最後の手段であり、医師の判断に基づいて行われます。
・痛みで日常生活や仕事に支障をきたしている方
・激しい痛みや筋肉の痙攣がよく起こる方
・対処法を行なっても痛みが治らない方
ぎっくり背中は突然の背中の筋肉の痙攣や緊張による痛みを特徴とする状態です。自己処理法としては安静、冷却や温め、軽いストレッチや運動が有効ですが、症状が重い場合や症状が長期間続く場合は、医師や専門家の診断を受けることが重要です。適切な治療法やアドバイスを受けることで、早期の回復や再発予防に役立ちます。
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伊藤 萌(Moe Ito)
1988年生まれ、東京都出身。主に直営店舗のデータ管理やPRを担当。
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