2024.06.04
フィギュアスケート選手の治療とケア
2024.06.04
アキレス腱炎は、アキレス腱と呼ばれる脚の後ろにある強い結合組織の炎症を指します。
この症状はランニングやジャンプなどのスポーツ活動や、脚への過度の負荷がかかることによって引き起こされることがあります。
今回は、アキレス腱炎の症状や対処法について詳しく解説します。
アキレス腱炎は、アキレス腱の炎症によって引き起こされる症状です。アキレス腱はふくらはぎの筋肉とかかとの骨をつなぐ重要な結合組織であり、歩行や走行時に重要な役割を果たしています。過度な負荷や反復運動により、アキレス腱に炎症が生じ、痛みや不快感が現れることがあります。
以下の要素が、アキレス腱炎になりやすい人を特定するための指標となります。
ランニング、テニス、バスケットボールなどのスポーツでアキレス腱に過度の負荷がかかることが多いため、スポーツ選手はアキレス腱炎になりやすい傾向があります。
脚部の筋力が十分でない場合や、運動不足によってアキレス腱が弱くなっている場合は、アキレス腱炎のリスクが高まります。
アキレス腱周辺の筋膜が硬くなることで、アキレス腱への負担が増加し、炎症が生じやすくなります。
アキレス腱炎の一般的な症状は以下の通りです。
アキレス腱炎の主な症状は、足のかかと周辺で感じる痛みです。痛みの程度や範囲は個人によって異なりますが、通常は負荷をかけた時や歩行時に痛みが強くなります。
アキレス腱炎が進行すると、腱の周囲にこわばりや腫れが生じることがあります。
走行やジャンプ、階段の昇り降りなどの動作をする際に痛みが強くなることがあります。
アキレス腱に炎症が生じると、腱が張った感じや不快感を伴うことがあります。
アキレス腱炎の症状を軽減するためには、以下の対処法を試してみることができます。
アキレス腱炎が痛みや腫れを引き起こしている場合は、安静にして負荷を軽減することが重要です。活動を休止し、炎症を抑えるために必要な時間を確保しましょう。
炎症を抑えるために、アイシングを行うことが有効です。氷や冷却パックをアキレス腱周辺に数十分間適用することで、炎症を緩和することができます。
アキレス腱周辺にコンプレッションバンドや包帯を巻くことで、炎症の軽減や安定感の向上を図ることができます。
炎症がある場合は、痛み止めの飲み薬や湿布を使用することで症状が改善します。
ただし、飲み薬などは消化器への副作用が懸念されるため、短期間の使用もしくは専門家へご相談ください。
急性で痛みが強い場合、痛みを取り除くためにステロイド注射は効果的です。
痛みのある部分に注射をすると、1〜2ヶ月程度は症状が改善することが多いですが、痛みが再発する場合も少なくありません。
注射を打つ効果的な期間や回数など注意が必要ため、担当ドクターとよく相談されることをオススメいたします。
ストレッチや筋トレのリハビリテーションは、即効性はありませんが、中長期的に見ると効果が高いという調査報告もあります。身体の痛みに配慮して正しいリハビリを行うことで、怪我の回復だけでなく予防にも有効です。
痛みがある部位の周りの筋肉や筋膜をほぐしたり、ストレッチすることで血流を改善させ、痛みを緩和させます。
ご自身で正しいやり方がわからない場合は、専門家へ相談することをオススメします。
適切なシューズやインソールを使用することで、足部の負担を軽減し、アキレス腱炎の予防や症状の改善が期待できます。
症状が重度で保守的な治療が効果的でない場合や神経への圧迫が強い場合は、手術が検討されることがあります。
・ランナーでアキレス腱炎に悩んでいる方
・日常生活に支障をきたしている方
・アキレス腱炎の症状が進行している方
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伊藤 萌(Moe Ito)
1988年生まれ、東京都出身。主に直営店舗のデータ管理やPRを担当。
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